ガン総合コースのご案内
PET検査は、主に肺がん、乳がん、大腸がん、膵がん、頭頚部がん、悪性リンパ腫などの発見に役立ちます。
注)ただし、FDGを使ったPET検査は、すべてのがんに有効というわけではありません。
特に腎臓、膀胱は健康な状態でも薬剤が尿に排泄されるため、判断が難しい場合があります。
また、肝臓、胃、前立腺は超音波検査や内視鏡検査などの方が有効なことがあります。
肺ガン
PETは、短時間で全身検査を行うことができ、ガンの原発巣の特定ができるだけでなく転移がないかどうか、正確に診断できます。この患者さんは肺ガンと診断されましたが、原発巣以外には異常な集積が認められません。
非小細胞肺ガン
左外側に原発不明の非小細胞肺ガンが確認できます(赤矢印)。さらに縦隔および反対側にもきわめて微細な転移病巣が認められました(緑矢印)。このような微細な転移病巣の有無が治療方針の決定に大きく影響することから、これらの病巣の検出はきわめて重要です。
肝ガン
肝臓に明瞭な集積が認められ(赤矢印)肝ガンと診断されました。
大腸ガン
大腸からの再発が認められる(赤矢印)ほか、肝臓および鎖骨上の2ヵ所のリンパ節にも転移が認められました(緑矢印)。
上咽頭ガン
CTやMRIでは見つけにくい部位のガンでもPETでははっきりと病巣(赤矢印)を捉えることができる。
乳ガン
左乳房にわずかながらFDGの取り込みの亢進が確認できます(赤矢印)。さらに右頚部に結節様の集積および右肺に明瞭な転移病巣が認められました(緑矢印)。