カテーテル治療
(1)経皮的冠動脈形成術
経皮的冠動脈形成術は小さなバルーン(風船)をつけたカテーテルを、狭くなった冠動脈に通し狭くなった部分をバルーンで膨らまして血管を拡げる方法です。(血管を拡張させたあとにバルーンは抜きます)
(2)経皮的冠動脈ステント留置術
この治療法は経皮的冠動脈形成術のバリエーションの1つともいえるやり方で、カテーテルで冠動脈にバルーンを送り込むときステント(ステンレスの管状の構造物)を一緒に入れる方法です。最近では再度狭くなることを予防するために薬剤を塗ったステント(ドラッグエリューティングステント)が開発されました。このステントを留置した場合、抗凝固薬の服用が3ヵ月以上と長くなります。
(3)経皮的冠動脈アテローム切除術
アテロームにより狭くなった部分を小さな細かい刃で削りとる方法です。アテローム切除後、経皮的冠動脈形成術やステント術などで補足的な対処をすることもあります。
- 1.高速回転式経皮経管アテレクトミー:ロータブレーター(RCA)
- ロータブレーターとも呼ばれるダイヤモンド粉が付着されたラグビーボール状の高速回転ヘッド(毎分20万回転)がついたカテーテルで、アテロームを微粒子状に粉砕し血管の抹消へ飛ばして狭くなった部分を拡大する治療法です。
(4)ペースメーカー移植術
ペースメーカー(心臓に電気的刺激を与えて心拍動を起こさせる装置)を体内に埋め込みます。短時間の手術で行えます。
(失神などを伴う完全房室ブロック、洞不全症候群などの病気が対象となります)
(5)経皮的カテーテル心筋焼却術
皮膚を経由して挿入する専用のカテーテルを使用して、心筋の病気に関する部分を破壊し、病気を改善させる手術です。
(頻脈性不整脈、WPW症候群、心房粗動などの病気が対象となります)